国民年金は、満額受け取れるように20歳から60歳まで保険料を納めることが基本です。
さらに、国民年金の年金額を以下の方法で増やすことができます。
- 可能であれば繰下げ受給
- 追加の保険料に比べ年金の増額が大きい付加年金
- 厚生年金のように2階建の国民年金基金
- 年金の3階部分に相当する個人型確定拠出年金
国民年金は、厚生年金(あるいは共済年金)に比べて年金額は少ないと言われていますが、増やす方法もあります。
個人型確定拠出年金については、ここを参照してください。
付加年金
国民年金(老齢基礎年金)の年金額は保険料を満期納入した場合で780,100円(平成27年度)、月額では約65,000円です。
夫婦共に国民年金の場合は、最大で月額13万円です(夫婦2人共に満期保険料を納入した場合)。
実際の需給は、2か月分をまとめて支給する隔月支給であることに注意が必要です。
厚生年金は、この老齢基礎年金に老齢厚生年金が加算されます。
国民年金にも国民年金ほど金額は大きくありませんが「付加年金」があります。
増額して支払った保険料は、2年で元が取れる有利な制度なので未加入の方はぜひ加入することを勧めます。
付加年金の保険料と年金増額額
国民年金の付加年金は、月額400円です。
付加年金は、払込月数かける200円が老齢基礎年金に加算されます。
付加年金を10年間支払うと老齢基礎年金が24,000円に増額します。
- 10年間の付加保険の保険料は、48,000円
- 老齢基礎年金受給2年で48,000円の増額給付
- 20年間では、48万円の増額(48,000円の保険料で48万円が戻る)
長生きすればするほど有利になり、特に女性は加入することを勧めます。
ただし、厚生年金加入者の配偶者が第3号被保険者である場合は付加年金に加入できません。
厚生年金加入者の配偶者で会っても第1号被保険者は、付加年金に加入できます。
繰下げ受給
もし70歳まで働けるなど老齢基礎年金を65歳から受給しなくても生活ができるならば繰下げ受給を勧めます。
- 65歳に達した月から繰下げ前月までの月数まで1ヶ月あたり0.7%増額
- 66歳0ヶ月〜66歳11ヶ月は8.4%〜16.1%の増額
- 70歳から受給すると42.0%増額になり月額約92,300円(平成27年の金額の場合)
これに付加年金に20年間加入すると月額4,000円が加算されて約96,300円になります。
支給を遅らせることになりますが、わずかな保険料(月額400円)と合わせ年金額を大きく増やすことができます(5割アップ)。
付加年金に20年間加入し70歳から繰下げ受給すると受け取る年金額の総額は以下になります。
受給額は、平成27年の年金額(78万円)で計算しています。
年齢 | 通常受給総額 | 繰下げ受給総額 |
---|---|---|
70歳 | 390万円 | 0円 |
75歳 | 780万円 | 580万円 |
80歳 | 1,170万円 | 1,155万円 |
85歳 | 1,560万円 | 1,733万円 |
90歳 | 1,950万円 | 2,311万円 |
夫婦2人共に20年間付加年金に加入し70歳からの繰下げ受給にすると夫婦合計で年金月額は19万円を超え専業主婦家庭の厚生年金額に近づきます。
2016年04月21日(木)