大学の授業料
国立大学の授業料は、2015年で年間53万5,800円が基準になっています。
各国立大学は、この金額の1.2倍の範囲で決めることができますが、ほとんどの国立大学はこの金額に設定しています。
一方、私立大学は2013年の平均で年間83万円です。
私立大学は、受験料や入学費など授業料以外に色々な学費がかかります。
日本の財政の悪化があり、大学への国の交付金が抑えられています。
財務省は全国86の国立大学の運営費交付金(国立大学の収入の3〜4割)約1兆1千億円を2031年までに約1千200億円減らす計画です。
文部科学省によると減額分を授業料で賄うと毎年2万5千円が必要になり、2031年には約93万円になると試算しています。
私立大学も授業料の値上げが行われており、教育費の値上がりが続きそうです。
国際的には、日本の授業料はアメリカ、イギリスと共に非常な高額です。
ドイツは大学の授業料を無料にしました。
国際的に見て非常に高い授業料ですが、日本の経済事情から国の交付金を増やすことは困難と予想され安くなることは期待できません。
教育資金の準備
私立大学を想定すると1,200万円ぐらいの教育資金を用意する必要があります。
高校までは年間の収入でやりくりをするとしても大学の教育資金は事前に準備しておくことが必要です。
一つの方法として、貯蓄をすることが考えられますが以下のリスクがあります。
- 親に不幸があった場合には貯蓄はそこで止まり必要な教育資金が確保できない
- 利率の良い外貨建て投資信託は為替レートにより元本割れのリスクがある
不幸にして死亡した場合でも、収入が全くなくなるわけではありません。
- 死亡保険などの保険
- 退職金
- 基礎年金の遺族年金(子供が18歳までの年度まで配偶者と子供に支給)
- 厚生年金の遺族年金(かなり手厚い支給があります)
- など
教育資金は確実に貯める必要がありますが、保険期間は長期にわたるので、基本は「学資保険」を考え、投資信託等の貯蓄と組合せて準備することが有効です。
学資保険でお得に貯める
保険金の計算の元となる予定利率が動向にもよりますが、基本は長く貯めることです。
- 子供の誕生とともに学資保険に加入
- できるだけ長期間
保険料と保険金の目安
日本生命「ニッセイ学資保険」のこども祝金なしの場合を例にとると以下のようになります。
- 子供の誕生で加入
- 契約者は30歳男性
- 保険料払込期間は18年
- 第1回学資年金(18歳)は100万円
- 翌年から学資年金が4回毎年50万円
- 受取総額は3百万円
- 保険料は12,620円で払込総額は2,725,920円
- 返礼率は約110%
国立大学を目指すなら1口、私立大学も考えるなら2口ぐらいを学資保険で準備するのが良いと思われます。
これに加えて、投資信託等の貯蓄と組合せて考えてください。
2015年12月17日(木)